2007年12月13日 (木)

資金確保の課題~協同と協働で拓く地域社会

Matukawa 12月12日に開港記念会館で行なわれた「新しい『公共』をつくる~協同と協働で拓く地域社会」の第2分科会「資金確保の課題」で、コーディネーターを務めました。

 私の力量不足をすばらしい報告者の方々に助けていただき、なかなかおもしろい分科会になりました。

 ここでは、NPO支援のためのファンドや融資制度の課題を整理して、事業型やボランティア型などのNPO本来のありようを資金調達の面から議論をしました。

 報告者は、横浜市市民活力推進局協働推進課の金子利恵さん、NPO法人ぐらす・かわさきのぐらすサポート基金審査委員で環境ジャーナリストの小寺昭彦さん、女性・市民信用組合設立準備会(WCC)代表の向田映子さん、中央労金でCSR担当の山口郁子さん。

 横浜市では「よこはま夢ファンド」という基金を設置しています。市民・企業から寄付を受け、積み立て活用し、あらかじめ登録したNPO法人に助成するという制度です。民と民とつなげる役割を行政がおこなっています。

 ぐらすサポート基金というのは、NPO法人が高額の寄付を元にして、地域の市民団体に助成するファンドです。

 上記二つは、返却の必要のない助成型のファンドです。それに対し、WCCや中央労金は事業型のNPOへの低金利での融資制度です。今や介護事業などにNPOはかかせない存在ですが、介護保険制度ができた今でも、立ち上げには資金が必要です。一般の銀行によるNPOへの融資が広がらないなかで、NPOへ低利で融資するこの2つの存在は大きな意味があります。

 この4つの団体に共通しているのは、単に資金をNPOに渡せばいいということではなく、資金の集め方・使い方についてNPO自信が力をつけることができるようにアドバイスなどの支援も行なっていることです。

 NPOに対する助成制度はたくさんありますが、それらが情報としてまとまっていないため、NPOに情報が届かない、NPOに申請書を書く力がない、会費などの自己資金力を高める努力をしていないなどの課題が挙げられました。

 向田さんからは、山口さんが神奈川県の大きな中間組織である「ありすセンター」の理事であることから、ありすセンターがそういう情報を一箇所にまとめるなどしてもらえたらいいのではないか、と提言もありました。

 この分科会を通じて、私もNPOの事務局長としてお金に対するマネージメント力を高める必要を痛感しました。

 

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2007年7月22日 (日)

リボ払いは多重債務への入り口~若者にまっとうな金融教育を

 カード社会です。私も4種類ほどのクレジットカードをもち、便利にカードを利用しています。でも、支払いはいつも一括払い。

 最近は、「リボ払い」のコマーシャルが増えています。先日見ていたドラマの買い物シーンで「リボ払いでお願いします」というセリフも出てくるくらい、リボ払いを進める風潮があります。

 リボ払いは、毎月それほど高額でない一定の金額を払っていくため、負担感がそれほど大きくありません。しかしそのために利息の金額とても大きくなってしまうことと、負担感がないため、次々とリボ払いを始めてしまう危険性を持っています。

 詳しくは、読売ウィークリーの「リボ払いで借金雪ダルマの構図」という記事を読んでもらうと、よくわかります。

 息子は今19歳。携帯電話の契約をするにも親の承諾が必要ですが、来年になれば、それも必要となくなり、自己責任となってゆきます。カード社会、クレジット社会の今、若者にまっとうな金融教育をする必要があるのではないかと思います。200万人を超えると言われる多重債務者。テレビコマーシャルのリボ払いが、この数字をもっと押し上げてしまうのではないかと、ブログにこの記事を書くことにしました。

 息子に、「リボ払いは絶対にしないこと。カードを使うなら、一括払いだよ」と忠告したら、「お金はある分しか使わないよ」ですって。この初心を忘れるなよ。

 

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2007年6月16日 (土)

NPOバンクを社会に認知させよう

20070616_007_1  女性・市民信用組合設立準備会(WCC)の第7回の総会がありました。

 私は昨年からこのNPOバンクの設立準備委員となっています。

 全国で9つのNPOバンクが誕生し、連絡会もできました。しかしまだまだNPOバンクの認知度はどても低く、昨年からの貸金業規正法の改正のあおりを受けて、存続が厳しい状況に置いこまれてきました。

 今日は総会のあと、震災のあと新潟にできた「新潟コミュニティバンク」の長崎さんと東京も東京コミュニティパワーバンクの壺井さんからお話をうかがいました。

20070616_013 新潟は水害のあとに震災があり、全国から善意の人物・金が集まりました。この義援金はただ配ってしまうとすぐになくなってしまう。そのため義援金と資本として、地域復興に役立てようとコミュニティバンクを立ち上げました。

 9世帯の村が震災後6世帯に減ってしまった。しかし残った人たちが力をあわせ、まちおこしに励んでいる。その人たちに低利で貸し出し、自立する力をつけてもらおうとしている。

貸し出す金額も少なく、利息も低いため利息で喰っていくこともできずに、ボランティアや地域の人に支えられながら存続しているNPOバンク。一方で、低利で銀行からお金を借り、高利で市民に貸しては多重債務者を大量につくり出している消費者金融。

 私は金融については苦手でしたが、WCCの委員となってから少しずついろいろなことがわかるようになってきました。

 お金は意思を持っています。お金は、きちんと意志を持って使わなければ、戦争で人を殺すことに使われたり、環境破壊、あるいは預けている銀行が消費者金融に低利で貸付多重債務者を生みだすために貢献していることもあります。

 金融の勉強は金儲けの勉強ではありません。世の中のお金の仕組みを知ることで、私たちの生き方を決めることになるのです。

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2007年6月14日 (木)

広がる・連携する各地のNPOバンク

 私が設立準備委員をしているNPOバンク(NPOや市民事業にお金を貸し出ている金融業)のWCCの総会が6月16日(土)にありますが、それに伴い記念フォーラムを行います。

記念フォーラムの方はどなたでも参加できます。

日時:2007年6月16日(土)14時40分~15時30分

会場:横浜市開港記念会館2F会議室

テーマ「広がる・連携する各地のNPOバンク」

   ~新潟・東京・神奈川の現場から~

パネリスト:新潟コミュニティバンク常務理事 長崎忍氏

       東京コミュニティパワーバンク理事長 坪井眞理氏

コーディネーター:女性・市民信用組合設立準備会代表 向田映子さん

NPOバンクで有名なのが、坂本龍一やミスチルの桜井君がやっているAPバンク(アーティストパワーバンク)。環境のための活動をしているNPOに融資が行なわれています。

 多重債務者の問題を受けて、金融庁は金貸し業務への締め付けを厳しくしています。一方でこれは正しい方向なのですが、そのあおりを受けて、多重債務者を救済していたり、社会に貢献する事業に低利でお金を貸しているNPOバンクの存続も危うい状態になってきています。

 WCC(女性・市民信用組合設立準備会)やAPbank未来バンクのようなNPOバンクは連絡会をつくり、連携をして、市民のための金貸し業務を守ろうとしています。

 ぜひ多くの方にNPOバンクの存在を知ってほしいと思っています。

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2007年2月21日 (水)

消費者金融が今後NPOバンクに変身したらどうだろう

 日本に200万人いる多重債務者救済のため、貸金業規制法が改正になりました。利息制限法で20%以上の利息を取ってはいけないことになっていたのに、出資法では任意なら29%の利息をとってもいいとなっていた矛盾が、解決されました。

 これからは、消費者金融も20%以上の利息は取ることができません。借りた人に生命保険をかけての取立てなど今後あくどり取立てはできなくなってきます。

 だとしたら、今後どうやって生き延びていくのでしょう。極端かもしれませんが、担保のない人たちに住宅ローンや教育ローンを低利で貸す、NPOの起業を応援するなど方向転換して活動を始めたらいいのではないでしょうか。 

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CDFI=コミュニティ開発金融機関って何?

 私は女性・市民信用組合設立準備会(WCC)の委員をしています。今日は、その学習会がありました。

  NPO法人などが設立するとき、融資してくれる銀行などはほとんどありません。まして女性が起業するための資金など、銀行へ絶対に貸してくれないのです。でも、神奈川は女性たちが中心になっているワーカーズコレクティブという市民事業がたくさんあり、ワーカーズなしでは神奈川県では介護保険事業も回っていきません。神奈川にある多くのワーカーズコレクティブやリサイクルショップで海外支援をしているWEショップの立ち上げにWCCは貢献してきました。

 全国にはWCCと同じようなNPOバンクと呼ばれる非営利の貸金業が9団体ほどあります。NPOバンクは地域を元気にしてくれるいい金貸しです。改正貸金業規正法により、このNPOバンクの存在があやうくなっていることを以前ブログに書きました。

 で、NPOがたくさん存在しているアメリカやイギリスではどういう制度になっているかという勉強会をしたのです。

 アメリカはクリントン政権時代に、銀行の融資を受けることが出来ない黒人やスラムに住む人たちなどへ融資するようなNPOバンクをたくさん産み出すため、政府が認定したNPOバンクには融資をしたり、ここに寄付した人や法人に減免措置をするなど寄付を促して、政府の政策としてNPOバンク=CDFIを作り出しました。

 イギリスはブレア政権のとき、崩壊してしまいそうな地域社会や疲弊した地方を再生するために、フェニックスファンドという基金をつくり、NPOバンク=CDFIづくりを行なってきました。

 つまりイギリスもアメリカもNPOバンク(非営利の金融機関)はしっかりと政策の中に位置づけられています。しかし、日本では非営利の金融機関など金融庁には全く考えられていません。

 これからは環境問題や多重債務の問題からも、政府も積極的に非営利の金融を作り出していく必要があるのではないでしょうか。

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2006年8月17日 (木)

お互い様のたすけあいを実践しているNPOバンクは、金貸し業とは違う

 テレビをひねると、アコム・アイフル(今は自粛中)などの消費者金融のコマーシャルが、街を見渡すと、いたるところに消費者金融の看板が目につきます。

 今日本の中で、多重債務者が250万人にものぼるといわれています。

 高金利、過剰貸付・過酷な取立てなどで破産・家庭崩壊など社会問題となっています。そのため、利息を制限し、新規参入を規制などが検討され始めています。

 この改正じたいはいいことなのですが、この規制がNPOバンクにまで適用されると、お互い様のたすけあいで、非常に低利で収益も低いNPOバンクが成り立たなくなる可能性が出てきました。

  今回の規制強化で、貸し金業はすべて貸金業協会(注1)への強制加入や多額な営業保証金制度が課せられると、収益の少ないNPOバンクは立ち行かなくなります。

  東京の未来バンクでは、電気使用量の少ない冷蔵庫の買い替え資金を立て換えて、減った電気料金分を返済にあてる仕組みをつくり、CO2の削減に寄与しています。私が準備委員をしているWCCでは、県内の市民事業立ち上げに低利で資金を貸しています。その市民事業の多くは地域住民の福祉や生活の質の向上になくてはならないものとなっています。

  NPOバンクは、税法上では会員からお金を集め、低金利で会員にお金を貸し出していることから、貸し金業に当たらないと位置づけられています。

 今回の貸し金業の規制強化からNPOバンクを適用除外にするよう提起していきたいです。

 注1.貸金業協会への強制加入

   金業協会は利用者の利益保護のために過剰貸付の防止、広告の適正化など会員に対し法律を遵守した業務の指導を行っています。NPOバンクの多くでは、顔の見える形での貸付をしているため、多額の年会費を払って貸金業会に入るメリットがありません。昔、無尽講がありましたが、NPOバンクはそれの現代版ともいえるかもしれません。

    

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